「プラスチックのうつわ」
可愛らしいプラスチックのうつわを買った
うつわは外側が若い新芽みたいな黄緑色で
中はたまごの殻みたいな白い色をしていた
買ったその夜
意気揚々とカレーをつくって
そのうつわで食べた
一晩だけのパーティーのように
あまりに軽くて色鮮やかで
なんだか可笑しく愉快になってきて
二杯もおかわりした
食べ終えてフワフワした心のまま
洗剤つけて洗ったら
山吹色のシミがしっかりついていた
スポンジでこする度に
パーティーの余韻は消えていったけど
カレー色はここぞとばかりにうつわに居座った
その後、シミを抱えたまま
カレー以外のものをそのうつわで食べては何度も洗った
そのうち使う回数も減ってきて
久しぶりに食器棚から出すと
すっかりカレー色はいなくなっていて
うつわの中はたまごの殻のような白になっていた
そんなもんだよな、と
妙に納得して何事もなかったかのように
カレーをよそった